厚生労働省が発表している、日本人の死因の第一位はがん(悪性新生物)であり、現代私たちの2〜3人に1人はがんになっていて、4人に1人はがんで死亡していると言われています。
がん細胞は、実は私たちの体の中で毎日数千個作られているのですが、それを増やさないようにする働きをしてくれているのが「免疫細胞」です。
この免疫細胞のおかげで、私たちは日々の生活を送っているのです。
しかし、その免疫細胞が弱くなってしまうと、たちまち病気になりやすくなり、がん細胞も活性化し、体がむしばまれてしまいます。免疫細胞が弱くなる要因としては、日々の生活のストレスや、食事などがあげられます。
がんだけでなく、動脈硬化や糖尿病、高血圧なども、免疫の働きが関わっていることも明らかになってきています。
がん細胞を排除する免疫力の機能が正常であれば、がん細胞が増殖することもなく、腫瘍にまでなることもありませんが、免疫力というのは老化や食生活、日々の生活習慣によって大きく左右されてしまいます。
そうしたことでがん細胞の力が免疫力より大きくなったときに、”がん発症”となってしまうのです。
免疫細胞とよばれるのが「白血球」ですが、白血球には顆粒球、単球、リンパ球などがあり、構成は以下のようになっています。
| 顆粒球 |
単球 |
リンパ球 |
好中球
好酸球
好塩基球 |
マクロファージ
樹状細胞 |
T細胞(ヘルパーT細胞、
キラーT細胞、
サプレッサーT細胞)
B細胞
NK細胞
NKT細胞
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そしてがん細胞を攻撃する免疫細胞が以下の通りです。
この中でも、リンパ球であるT細胞やNK細胞の減少が、免疫力の低下に大きく関わってきます。
◆マクロファージ
細胞の中を移動しながら、傷ついたがん細胞やその死がいなどの異物を主に食べてくれる。
◆キラーT細胞
リンパ球の一種で、攻撃力がとても強い。ガン抗原を認識し、対象をしぼりこんで攻撃する。
◆B細胞
抗体をつくる機能を持ったリンパ球。がん抗原に特異的な抗体をつくり、それを放出する。
◆NK細胞
常に体内をパトロールし、がん細胞を発見したら殺傷する。
◆NKT細胞
NK細胞とT細胞の両方の性質を持ち、NK細胞と同様に体内をパトロールし、がん細胞を殺傷する。
この免疫細胞のなかでも、毎日私たちの体でできるがん細胞を発見し、それが増えないように排除しているのはNK細胞やNKT細胞なのです。
がんになってしまった人、というのは体内にできたがん細胞の力にくらべて、NK細胞やNKT細胞といった免疫細胞の力が、相対的に弱かったということなのです。老化や遺伝子に傷がついた場合なども、がん細胞に比べて免疫細胞のほうが弱くなります。
がんの三大療法といわれている治療法に外科療法(手術)、放射線療法、化学療法(抗がん剤)がありますが、これらはさらに免疫力を低下させてしまう上に、再発や転移を完全に防ぐことが困難です。
そのため、近年人間が本来持っている免疫力を活性化させ、がん細胞を消滅させようという「免疫療法」が注目されてきたのです。
免疫療法(免疫細胞療法)とは、免疫細胞を活性化させ、がん細胞に対する攻撃力を高めてがん細胞を消滅させる療法のため、副作用などもほとんどなく、三大療法に次いで第四の治療法として注目されています。免疫療法には、健康食品を使った療法や、心理療法などの民間的療法から免疫賦活剤などによる医学的療法などがいろいろありますが、まだまだ研究の段階ということもあり、手術が困難な場合の代替療法として取り入れたり、がんの再発防止や、ほかの治療と併用して使われることが多いようです。
まずは、自分の生活習慣の見直し、食生活などの改善を行い、免疫力を高めることでがんなどの生活習慣による病気の予防をするとともに、早期発見・早期治療のため定期的な検診を行うようにしましょう。
免疫力を高める方法については次の章でご説明します。
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